【艦これSS・軽巡】球磨型日和 2話「ボッチな大井」

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1

球磨「はは、北上と話すもひさしぶりだクマ」

北上「そうだね、こうして話してみると面白いね」
大井はこの光景を見て胸騒ぎがしていた。自分と北上の時はとてもじゃないがあまり明るい話をしていない。と言うか、話すネタもないし難しかった。そもそも、球磨と北上は同郷でうまがあうのは無理もない。
一方、木曾と多摩。
多摩「木曾、大丈夫かニャ?」

木曾「大丈夫だ姉さん」
この二人も同郷であった。実は大井にこの生まれ故郷のコンプレックスが強い。なぜなら、球磨型において大井のみ神戸。他は二人二人で違う故郷。ゆえに、大井だけハブられている。
大井「北上さん」

北上「ん? 何、大井っち?」

大井「……どうしてかな。
球磨姉さんと北上さんが話しているのがすごくうらやましくて……」

北上「大井っちも話してみる?」
ただ、大井は北上の顔を見て絶句した。北上は楽しい話をしていて邪魔されたかのような感じだ。ああ、わってはいる時間を間違えてしまった。
大井「やっぱりいいです!」
大井はすぐさま走っていった。

2

夕雲型が運営するバーについた大井は席に座り水を飲んでいた。

大井「何よ! いくら私が神戸生まれだからってハブられることないのに……。
北上さんは球磨姉さんと仲いいし、多摩姉さんと木曾は仲いい。皆、同じ造船所生まれだからじゃない!!
まったく……」

早霜「大井さん、何か飲み物はいかがですか?」

大井「あ、そうだった――――。コーヒーでいいわ。やる気が無いから――――」

早霜「わかりました」

摩耶「おっ! 大井じゃねえか!!」

大井「ん? 摩耶さん……足柄さん……それに、熊野さん!!」

足柄「何かあったの?」

大井「球磨型の中で私が浮いてて悩んでいます……」

摩耶「悩みか――――。よし、アタシたちもあるし話すか。同じ神戸生まれだしな!」

大井「ええ……そうですが……」

熊野「大井さん、気にしてくいいですわ! こういうノリも悪くありません!」

大井「はぁ……」

摩耶「よし、じゃあアタシからか」

3(摩耶の話)

摩耶「アタシの所だとうまれじゃなくてノリかな……。ほら、姉貴たちのノリは特殊だろ」

足柄「わかるわかる。愛宕と高雄のノホホンとした雰囲気は正直苦手なのよ」

大井「私もあうたびに近づきたくなかった」

熊野「わたくしもあまりいい感じがしませんでした」

摩耶「だろ。で、アタシや鳥海を姉貴たちはちゃん付けするんだぜ。嫌なもんだ」

足柄「まるで、かわいがられてる」

摩耶「そこだよ。アタシはかわいいからよく来るし……。やめろと言ったらやめる気がまったくない。
で、人前で一応は呼び捨てにまで持ってきたが人前じゃなくなるとすぐ変わる。まいっちまう……」

熊野「わたくしの所はあまりそういうノホホンとした雰囲気はしませんね」

大井「私も」

足柄「私はノホホンじゃなくて別かしら」

4(足柄の話)

足柄「私の場合は妙高姉さんね」

摩耶「ああ、わかるわかる」

熊野「妙高さんはとても……」

大井「何度か説教された……」

足柄「そうなのよね……。妙高姉さんは腕も強いし、口も強い。あこがれの的だけど怖い……」

摩耶「那智とかどうだ?」

足柄「那智姉さんね。強いけどあの酒の飲みっぷりには少々引くわね。
隼鷹、ポーラ、千歳となかいいけどそのつどザラや妙高姉さんが行って迷惑かけている。あまり、手本にしたくない」

熊野「羽黒は?」

足柄「羽黒ね。自慢の妹だから期待してる。
ただ、おどおどしているとついイタズラしたくてね……」

摩耶「わかるわかる。羽黒を見るとイタズラしたくなるな」

足柄「でしょ。イタズラして笑ったら妙高姉さんに怒られて説教されるのよ……」

熊野「因果応報じゃあ、ありませんか」

足柄「まあ、そういう所。妙高姉さんが怖いから皆おどおどしている感じね」

熊野「次は私ですね」

5(熊野の話)

熊野「わたくしの場合は鈴谷です……」

足柄「え、鈴谷? なんともないけど……」

摩耶「別に何もおかしくないだろ」

大井「間違いじゃないかしら」

熊野「いえ、あります。
もともと、私たち最上型は上品のイメージが強かった。最上姉さん、三隈姉さんも品が高い方々です」

大井「確かに最上さんたちは服装とか外見に気を使ったり話し方も丁寧」

熊野「そうです! 姉さんたちは皆そうでした!!
ところが、鈴谷のくだらないことで一変しました。鈴谷は「あまり硬いノリよりやわかく行こうよ」となってから「モガミン」、「クマリンコ」、「スズヤン」と言い始めました」

足柄「あのあだ名って鈴谷からだったの!?」

熊野「ええ。それから、私のあだ名も考えたらしいですが気に入らず拒否しました。やはり、ああいう雰囲気は好きになりません。
姉さんたちは鈴谷に感化され戻ってこなくなりました……」

6

その時、バーに球磨、妙高、高雄、鈴谷が入ってきた。
球磨「あ、大井だクマ」

大井「ど、どーも、球磨姉さん……」

高雄「あら、摩耶もいる」

摩耶「ああ、高雄姉……」

妙高「こんばんわ、足柄」

足柄「こ、こんばんわ、妙高姉さん」

鈴谷「どうしたの熊野?」

熊野「なんでもありません。それより、ここに?」

鈴谷「ああ、妙高さんと高雄さんにさそわれてつい参加したってこと」

熊野「なるほど」

妙高「人数が多いほどいいですし、楽しみましょう!」

高雄「じゃあ、何から注文します?」

大井、熊野、摩耶、足柄(えー)
4人は姉たちに無理矢理入られてつき合された。それに、彼女たちの方が何かとうえで言い返すことができなかった。

7

妙高「なるほど、私たちとあまりそりが合わない部分があって集まっていたと」

高雄「ごめんなさい、不出来なところがあって……」

球磨「ごめんクマ」

鈴谷「いやーごめんね」

4人は妹たちに謝っていた。しかし。
妙高「今日は私たちに何を言ってもいいから言ってみて」

足柄「よし、なら最初に私が言うわ!
妙高姉さんは少しお説教が長いです!!」
妙高「足柄」

足柄「え?」

妙高「お説教が長いのはそもそもあなたの行いがひどいからです」

足柄(ちょ、ちょっと待って……)

摩耶(あれ、マジじゃねえか……)

大井(やばいわ……)

鈴谷、熊野、高雄、球磨(……)

妙高「皆さんは飲んでいていいですが、私は足柄のお説教です」

足柄「ちょ、ちょっと姉さん! いくらなんでも……」

妙高「黙りなさい。いいですか……」

こうして足柄は絶対に踏んではいけない地雷を踏み妙高の説教を食らってしまった。残った艦娘たちは何気に喜んで雑談をしていた。

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